公開日:2020年6月30日

順序尺度の変化量を2群で検定する方法を教えて下さい。

FOISという、嚥下の状態を1から7の7段階で示す順序尺度があります。1: 嚥下が最も悪い状態、7: 嚥下が最も良い状態 (正常) です。嚥下障害のある患者に通常の嚥下訓練を行ったControl群、特殊な方法で嚥下訓練を行ったIntervention群に分け、それぞれの嚥下訓練前後のFOISの変化量を2群で比較したいのですが、どのようにして検定すればよいでしょうか?もし、血圧や体重のような連続尺度であれば、前後の値を引き算した数値を2群間で検定すればよいと思うのですが、順序尺度は引き算ができません。統計の本で色々調べましたが、検定方法について載っていませんでした。御教授を宜しくお願い致します。
(リハビリテーション科医)

AMED 研究相談.docx

新井 秀宜|2020年6月30日 16:33

7段階の順序尺度について、前後の変化量について、2群間比較を行う場合、そのまま変化量について、ノンパラメトリック検定(例、Wilcoxon順位和検定)を用いていただいて構いません。
順序尺度は引き算が出来ない、という考え方もありますが、例えば、5から3に2段階移行した、と考えることで、2段階の変化は、意味のある数値であり、1段階の変化よりも大きく、4段階の変化よりも小さい、と考えて、ノンパラメトリック検定が原理的には可能です。但し、同じ2段階の変化でも、7から5の変化と、3から1の変化が同じ程度の変化であると「みなす」前提となります。

プログラム 事務局|2020年7月3日 10:31

 順序尺度であっても、「変化の程度を同じとみなす」という前提であれば、検定を行う上で連続尺度のように引き算をしてもよい、ということですね。
 今回の研究に関して言えば、「FOISの変化の程度を同じとみなす」という前提であれば、Control群: FOIS A on Discharge (退院時) − FOIS B on Admission (入院時) = C、Intervention群: FOIS D on Discharge (退院時) − FOIS E on Admission (入院時) = Fとして計算できるので、エクセル (もしくはJMPなど) でCとFの項目を作成し、そのCとFでノンパラメトリック検定(例、Wilcoxon順位和検定)を行うということですね。
 スッキリと理解できました。御回答、ありがとうございました。

新井 秀宜|2020年7月3日 12:57

ディスカッションは終了しました。

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